私は子どものころから若白髪が多く、かなり目立つくらい生えていました
普通の若白髪の方ならせいぜいちらほら見える程度という印象がありますが、私は明らかに誰が見ても分かるくらいの量で、ずっとそれがコンプレックスでした。
小学校のうちは、特に男子から髪のことをしつこく言われました。
「なんでそんなに白髪が生えているの?まだ小学生なのに」。
子どもは言いたいことをはっきり言うので残酷です。
自分でも、なぜ白髪が多いのか分からないから答えられないし、改善のしようがないので困っていました。
「白髪がいっぱい生えているから、ババアだね」。
そんなひどい言い方もされ、何も言い返せずに家で一人で泣いた日もありました。
それでも白髪が生えてくるのは仕方のないことなので、じっと我慢しつづけました。
街中で、すれ違った知らない人たちの鋭い視線を感じることもありました。
そのたびに、私は胸が苦しくなりました。
中学校に入るころになって、母に若白髪のことを相談してみました
やはり思春期ですから、見た目のことは人一倍気になる年ごろです。
そんなときに、白髪がたくさん生えていたのでは、また男子からからかわれるのではないか、という不安が私にはありました。
母も私の不安を理解してくれて、髪を黒く染めるのはどうか、という話に至りました。
ところで日本では、まだ「髪を染めてはいけない」という校則や風潮が根強く残っています。
私はおしゃれで髪を染めるわけではなく、ただ他の人に若白髪が知られないようにという思いから黒染めを考えました。
学校にも相談したほうが良いと言う結論になりました
私が進学するのは公立の中学校で、校則には毛染めが駄目と書かれていたからです。
コンプレックスを先生たちに話すのは最初は嫌でしたが、決まりは決まりなので仕方なく正直に伝えました。
学校からの返事は、きちんと理由を申請、報告していれば黒染めをしても良いということだったので、とても安心しました。
申請書を書いて提出し、私はそれから黒染めを続ける日々を送りました。
白髪が根元から伸びてくるとすごく目立ちますので、黒染めは少なくとも数週間に一度はやらないといけませんでした。
市販のものを使っていましたが、ヘアカラー代もかなりかさみました。
白髪染めをしている方なら、頻繁に染めなくてはいけない面倒さを分かってくださるかと思います。
これは親にも大変な負担だったのではないか、と今になって感じます。
20代の今も、当時と変わらぬ白髪の量ですが、世界から若白髪をからかう風潮がなくなってくれれば良いなと思っています。
※この記事は、皆様から寄せられた髪の毛の悩みに関する体験談です。